買取価格を左右する!赤珊瑚の正しいお手入れ方法とは?
赤珊瑚の買取価格は各店により変動はありますが、色と光沢、傷などが査定のポイントです。赤珊瑚の売却を検討している方は、買取価格を下げないためにも色や照りを保ち、傷が入らないよう丁寧に扱うことが必要です。これらは日々のお手入れによっても変わります。なるべく高い品質を保つためにも、正しいお手入れ方法で美しく保ちましょう。
赤珊瑚は定期的なお手入れが重要!
インテリアであればほこり、アクセサリーやジュエリーとして赤珊瑚を身につけるのであれば汗の付着が気になります。珊瑚の主成分は炭酸カルシウムであるため、酸にとても弱いです。汗に濡れれば白く変色したり、表面のツヤが失われたりする可能性があります。そうすると買取価格も下がってしまうため、定期的にお手入れをしましょう。
■汗が付着しないよう注意
先述したように、珊瑚は汗などの酸に弱い物質です。そのため、なるべく汗が付着しないよう心掛ける必要がありますが、アクセサリーやジュエリーとして身につける場合は避けられません。また、柑橘類などの酸性が強い果実のジュースをかけてしまうのもNGです。もしも汗や酸が強い果汁が付着した場合は、軽く水洗いしてしっかりと水気を拭き取り、完全に乾燥させましょう。
■セーム皮や柔らかい布で優しく拭き取る
日々のお手入れでは、セーム皮や柔らかい布で優しく汗やほこりを拭き取ります。セーム皮とは鹿の革を油でなめしたものであり、貴金属や精密機械を拭く素材としても利用されています。水分や油分、手垢などの汚れも拭き取れるため、珊瑚に付着した汗や皮脂などの汚れを落とすにも最適な素材といえるでしょう。セーム皮がない場合は珊瑚が傷つかないよう、柔らかい布で汚れを拭き取ってください。
赤珊瑚の汚れがひどい場合は?
セーム皮や柔らかい布で優しく拭いても汚れが落ちない場合は、重曹を使った方法で汚れを落とすか、研磨剤で磨いて光沢を出しましょう。
■重曹で汚れを優しく取り除く
重曹を水で薄めれば珊瑚の汚れも落とせます。重曹は弱アルカリ性であり、酸性の物を中和させる働きがあります。キッチンの頑固な油汚れを一掃する際に使用する人も多いです。珊瑚を洗う際は、キッチン掃除で使うときよりも薄く希釈しましょう。
水と重曹を8:2の割合で混ぜ、その液体の中で赤珊瑚を入れ指の腹で優しく洗うと汚れが落ちます。洗い終わったら重曹が残らないよう充分にすすぐことも大切です。その後、充分に水分を拭き取りしっかりと自然乾燥させれば完了です。
■研磨剤で磨く
時間の経過により変色したり表面の光沢が失われたりした場合は、研磨剤で磨くと輝きが戻ります。全体を均等に磨くためには、研磨剤入りの布がおすすめです。珊瑚は人間の歯と同じくらい柔らかいので、磨く際はゴシゴシとこすらず優しく丁寧に磨きましょう。
美しさを保つためには保管方法にも気を付けよう!
海で採れるサンゴは地中からとれる宝石とは違い、宝石サンゴはサンゴ虫と呼ばれる動物です。そのため宝石の中でも硬度3.5と非常に柔らかく、適切な管理と保管が必要とされます。正しいお手入れを行うだけでなく、きちんと保管して珊瑚の美しさを保ちましょう。
■高温の場所で保管しない
保管時には高温や直射日光、紫外線に注意してください。高温の場所で保管するとヒビが入ったり割れたりする原因となります。高い品質を維持するためにも、高温になる車内や暖房器具付近での放置、白熱灯の下に長時間飾るのは避けましょう。また、窓際に飾ると直射日光と紫外線のダメージを受けてしまうので要注意です。
■乾燥しないよう気をつける
珊瑚の保管には適度な湿度も必要です。密閉するなどして空気中に混ざった成分に触れないよう対策することも大事ですが、乾燥剤を入れると傷みの原因となる可能性あります。保管時にはある程度の湿度が保てるよう、乾燥剤は入れないようにしましょう。
■ほかの宝石とは別で管理する
硬度3.5と非常に柔らかいため、硬度の高いほかの宝石や貴金属と一緒に保管すると接触した際に傷が入ってしまいます。珊瑚に傷をつけないよう、ほかの宝石とは別の場所もしくは箱を用意するなどして保管しましょう。しきりのあるジュエリーケースで保管するのもおすすめです。タンスで保管するのもよいですが、防虫剤の成分により変色する恐れがあるので注意しましょう。
まとめ
赤珊瑚は非常にデリケートであり、お手入れから保管まで丁寧に優しく扱うことが必要だとわかりました。日々のお手入れや保管方法を間違えなければ、美しさが維持できるでしょう。しかし、経年劣化による変色やツヤがなくなってしまうことは避けられません。購入した店によっては購入後1年無料で磨き直しサービスを実施しているところもあります。研磨剤を使用して自分で磨くことに不安や抵抗がある人は、専門店に依頼するのも1つの手です。