天然珊瑚の見極め方を学ぼう!偽物との違いは具体的にどんなところ?
アクセサリーや置物などの珊瑚製品をお持ちでしょうか?持っていると答えた方、それは本物の天然珊瑚だと思っていても、実は偽物であるという可能性もゼロではないはずです。珊瑚が本物なのかそれとも偽物なのか、見極める目を持つために、天然珊瑚と偽物の珊瑚の違いについて詳しく解説していきます。
天然珊瑚の特徴
天然珊瑚は色幅が広いのが特徴で、最高級品の「血赤珊瑚」と呼ばれるものは真っ赤ではなく赤黒い、暗い赤色をしています。そこからランクが下がっていくにつれ、明るい赤色、桃色、淡いピンクと、色味は薄くなっていきます。
天然珊瑚は傷やくぼみ、へこみなどがない、表面がなめらかなものほど価値が高くなりますが、自然界でつくり出されるものなので、本来ならそのような表面の凸凹や傷があって当たり前です。また、天然の珊瑚は触ると冷たく感じ、熱を加えても熱くならないという特徴もあります。
日本産の珊瑚の場合、全日本珊瑚漁業協同組合の鑑別書がついたものなら、偽物ではなく本物の天然珊瑚だといえるでしょう。
偽物の珊瑚の特徴
偽物の珊瑚は、プラスチックや樹脂、ガラス、竹珊瑚(海竹)などが使われ、表面に珊瑚に見せかけた塗料を塗って作られることが多いです。いずれも天然の珊瑚とは質感・手触りが異なります。素材別の偽珊瑚の特徴について見ていきましょう。
■プラスチック・樹脂
石油由来の素材で、天然珊瑚のような重みがなく軽いのが特徴です。また、珊瑚特有の冷たいひんやりとした感触もありません。
■ガラス
天然珊瑚とは質感が異なりやや重いと感じられ、熱が伝わりやすく温まりやすいです。また、ガラス特有のキラキラした色の照りがあります。
■竹珊瑚
珊瑚と名前にはつきますが、宝石珊瑚とは異なる種類です。柔らかく加工しやすいという特徴があります。
天然珊瑚の見極め方
本物の天然珊瑚なら、全日本珊瑚漁業協同組合の鑑別書がついていたり、商品タグやシールに「本珊瑚」と表示されていることも、見極める目安になります。そのような目安となるものがない場合でも、本物か偽物かを見極める方法もあります。
ただし、これから紹介する方法は、すぐに判断できるものの、素材を破損させる可能性があるので注意してください。
■火であぶってみる
プラスチック製の偽物なら、熱によって溶けてしまいますし、そのほかの素材でも表面の塗料が溶けてしまうでしょう。本物の珊瑚は火であぶっても燃えたり溶けたりすることはありませんが、高価な珊瑚をあぶるなんて抵抗があると思います。
そのような場合なら、火をつけるのではなく白熱灯に近付けて、長時間置いておくという方法もあります。白熱灯は大量の熱を発生させますが、近付けただけで燃えることはありませんし、プラスチックや塗料が塗ってあるなら溶けるのを確認することもできるでしょう。
■ハンマーで叩いてみる
ハンマーなどで叩き、割れるかどうか試す、割れたら中がどうなっているか確認することで判断できます。ガラスなら砕けてしまいますし、樹脂や竹珊瑚も柔らかいので割れる可能性が高く、表面のみ着色加工されていることがほとんどなので、中は白いはずです。
ただ、本物の天然珊瑚であっても、力任せにハンマーを振り下ろせば割れてしまう恐れがあるので注意してください。
軽く叩いてみて、天然珊瑚なら高い音、金属音のような音がします。大切な珊瑚を破損させるのは怖いですから、破損させずに本物かどうかを見極めるため、珊瑚買取店や専門業者に鑑定を依頼することをおすすめします。
希少価値の高い珊瑚は、偽物も多く出回っています。そのような偽物を選んでしまわないように、本物の天然珊瑚と偽物珊瑚の見極め方を頭に入れておいてください。
天然珊瑚にはランクがありますが、もともと高価なものなので、あまりにも安い製品なら偽物という可能性が高いです。また、アクセサリーなど本物の天然珊瑚が使われているのなら「本珊瑚」と表示されていますから、それも見極める方法の一つになるでしょう。