市場価値が高まる傾向がある?珊瑚の希少性とは?
宝石と聞くと鉱物由来のものを思い浮かべる人が多いでしょうが、古来から数多くの人々を魅了してきた宝石のひとつとして珊瑚が珍重されてきました。
海中で悠久の年月を経て、独特の色合いと容姿を持つに至った珊瑚は根強い人気を誇ります。
最近では乱獲で絶滅の危機が叫ばれるなどさらに価値は高くなり、市場でも高額で取引される傾向にあります。
高額の買取査定の出る珊瑚の特徴とは
価値のある珊瑚は現在でも高額で取引されており、買取の際にも高額査定がつくことが珍しくありません。
色合いもバラエティに富んでおり白や黒色などもありますが、なかでも人気が高いのが赤色を持ったタイプです。
元来サンゴ漁の起源は地中海にさかのぼります。
当時は地中海で獲れるベニサンゴは、地中海を代表する交易品として世界各国で取引の対象とされていました。
ところが現在では高額で取引される赤珊瑚は日本近海、小笠原列島や五島列島、沖縄・奄美群島などが主要な産地になっています。
地中海でも赤サンゴの採取も行われていますが、サイズや品質の点でも日本近海で採取されるものが高い評価を得ているようです。
特に貴重とされているのは目も覚めるような赤色を放つ、「血赤サンゴ」と言うものです。
中でも土佐沖でとれるものは最高級品とされています。
世界的にみると中国富裕層には特に高い人気を誇っており、多少の高値がついてでも買占めようとする傾向は現在でも変わることがありません。
鉱石由来の宝石では味わえない輝きや風合いが時代をこえて人々を魅了しています。
珊瑚で価値が高まるポイントとは
珊瑚は加工性に富んでいるので、切ったり削ったりするなど各種の加工を行うことで美術工芸品の素材に用いられることもあります。
この時にポイントになるのは著明な作家の手による作品かどうかにあります。
有名作家の作品であれば、赤色などの色合いの違いにかかわらず高額査定に繋がります。
多くは置物(オブジェ)が作られていますが、最近では置物に限らず様々な美術品に加工されており、人気は一層の高まりを見せているようです。
ところで人気が高いのはアクセサリーに形作られているものです。
サンゴそれ自体がメインの宝石として使用されている場合もあり、地金との組み合わせで独自の輝きを放ちます。
落ちついたプラチナなどをあしらったものは珊瑚の魅力を演出してくれるので人気です。
また市場で高値で取引されるのは、他の宝石と組みあわせたアクセサリーなどです。
特に相性がいいとされているのはアクアマリンです。
女性のファッションアイテムのかんざしなどへの使用や、男性が使うネクタイピンなどでも高い人気を誇っています。
珊瑚の相場はどのように決まるのか
それでは珊瑚の買取相場はどのように査定されるのでしょうか。
主要な決定要因はサイズ・模様・カット等により影響を受けます。
鮮烈な赤色が珍重されているのは先ほど御紹介したとおりですが、とりわけ貴重とされているのは、高知県の土佐沖で採取される「オックスブラッド」と呼ばれるものです。
市場での評価が高く最高峰の一品といっても過言ではないでしょう。
しかしながら赤みが薄いものでも、透明度が高く曇りも無い輝きをもつものや、ムラの無いものは相対的に高額で取引される傾向が見られます。
特に桃色珊瑚では、色ムラが少なく表面がなだらかで均一なものでは「エンゼルスキン」と呼ばれ高値で取引されています。
また買取査定で影響を与えるのはカットの方法です。
貴重とされており評価が高いのは真円型のカットで、次いで楕円型も人気です。
近年では涙をかたどった「ドロップアウト」も人気が高くなっているようです。
そもそも珊瑚の供給量が近年は減少傾向が続いています。
自然と高額査定に繋がりやすい条件が整っていますが、目利きの専門家でないと適正な査定を期待できない場合があります。
珊瑚の買取は専門業者に依頼するのが必須と言えます。